雛人形は二人目も女の子だった場合「新たに用意した方がいいのか」「買わなくても大丈夫か」というと、新たにもう一つ雛人形を用意しなくても問題ないでしょう。
近年では「スペースの問題」や「風習は風習と割り切る考え方」などがあり、姉妹で一つの雛人形にするという家庭も多くあります。
ただし二人目の雛人形を買わないという選択をした場合でも、配慮すべき点もあります。
これを意識しておかないと、子供が悲しい思いをしてしまうことも…。
そこでこの記事では
- 二人目の子供も女の子だった場合の雛人形はどうするか、みんなはどのように対応しているのか
- 二人目に雛人形を用意しない場合の対応
- 雛人形以外で愛情が伝わるひな祭りのお祝いの仕方
などを詳しくご紹介していきます。
二人目も女の子だった場合雛人形を用意すべきか?
何もないのはさすがに可哀想だけど、飾ったり収納したりするスペースや経済的な問題で用意するのが難しい…
とお悩みの方はぜひ参考にしてみてくださいね。
雛人形を二人目の女の子に買わない選択はあり?
まずは二人目の女の子が生まれた場合の雛人形事情について、詳しくみていきましょう。
買わないのはあり!雛人形より大事なのはお祝いの気持ち
結論から言いますと二人目に生まれた子が女の子だった場合でも、新たに雛人形を買わなくても問題ありません。
女の子の初節句に雛人形を用意するというのはあくまで「風習」であり、用意しないと災いが降りかかるということではなく、必ずやらなければならない決まりごとではないのですね。
なので基本的に用意する・しないどちらが正解ということはなく、各家庭の考えに従えば良いでしょう。
ひな祭りの風習というのは本来雛人形を用意するかどうかなどの形式的なことではなく、
「可愛らしく育ってほしい」
「衣食住に困らないような人生を送ってほしい」
というような願いを込めて行うことが重要です。
なのでどのような形であれ、親が子供の幸せを願う気持ちがあればどちらでも大丈夫ですよ^^
各家庭の考えに従えばOKだが、価値観の違いなどに注意
両親や義両親にも確認する
また近年では雛人形を飾るスペースの問題や風習はあくまで風習だからという考えの家庭も増えているので、雛人形は姉妹で1セットということなどもとても多いのですね。
風習に合わせるよりもひな祭りや雛人形に対しての各家庭の考え方が優先で良いのだそう。
ただしここで少し注意が必要なのは、「雛人形」に対しての価値観は世代や地域、育った家庭、個人によって大きく異なる点です。
もし二人目に雛人形を新たに用意することはしないと決めたとしても、「義実家などから常識がないと文句を言われた…」という話も少なからずあります。
トラブルにならない為にも、一応自分の実家、義実家の双方に雛人形に対しての考えを確認したり共有しておいたりした方が良いかもしれませんね。
子供の気持ちに配慮する
また子供が雛人形やひな祭りについてわかる年齢になったときに、
「友達の家は雛人形があったけどうちにはない」
「友達は姉妹で一人一つ雛人形があった」
などということを気にするということもあるのですね。
これは個人の性格や感じ方によるので全然気にしない子は気にしないと思うのですが、気にする子は大人になっても気にすることもあるようです。
なので買うか買わないかは、一番は祝われる対象である子供の意思を確認してあげるというのも一つの選択ではないかと思います。
本来雛人形は生まれて初めての節句に合わせて用意しますが、子供がわかる年齢になってから「雛人形欲しい?」と聞いてみて、欲しいと言ったら小さめのものでも用意してあげるというのもありでしょう。
一番はやはり、子供自身に「お祝いしてもらって大切に育ててもらった記憶、愛されていた記憶」が残ることなのですね。
なので子供の雛人形が欲しいかどうかの気持ちももちろん大切ですが、最低でも子供がひな祭りについて理解できるくらいの年齢までは継続できるお祝いの仕方を選ぶのがベストです。
例えば忙しい家庭だと、大きい雛人形を毎年出すだけでもけっこう大変な作業です。
それなら、すぐに用意できる小さめの雛人形を用意したり、お祝いの料理だけは毎年作るようにしたり、毎年無理のない範囲でできる方法を選んでお祝いするということでも全然問題ないわけですね^^
みんなが納得できそうなお祝いの形を考えてみてくださいね。
実際どうなの?女の子が複数いる家庭の雛人形事情
実際姉妹がいる家庭では、雛人形の用意についてどのように対応しているのか調べてみました。
やはり姉妹がいる場合に多いのは
- 一つの雛人形を姉妹で共有
- 雛人形+市松人形やつるし雛などで対応
- コンパクトな雛人形を一人一つ用意
という対応が多いようですよ。
一つの雛人形を共有で問題ない
やはり今は各家庭に雛人形は一つということが多いかもしれませんね。
自分も姉妹だけど子供の時に雛人形が家に一つしかなかった、ひな祭りを祝う家庭ではなかったのでそこまで考えていなかったという人もいますので、やはり育った環境や親の考え方に左右されるのでしょう。
一つの雛人形を共有+市松人形や名前旗
一人目の時は雛人形、二人目の時は市松人形、三人目はつるし雛…というように、雛人形以外のものを用意していくパターンもあります。
また次女の時に名前の旗を二人分購入し、「雛人形は二人のものだよ」と教えるなどで工夫している家庭も多いようですね。
小さめのものを一人一つ用意
一人につき一つの雛人形を用意することを想定している場合は、やはり飾るスペースや労力を考えてコンパクトなものを用意することが多いのですね。
小さめのものでもしっかりしたものもたくさんありますし、やはり「自分のお雛様」というのが嬉しいということもあるでしょう。
こちらも「自分も姉妹で一人一つ持っていたから」という家庭で育った人や「次女が生まれるときに両親にそう教えられた」という場合はこの考えに従っているようです。
雛人形に関しての基本的な考え方
ここでは雛人形についての基本的な考え方についてもご紹介しますね。
雛人形は基本的に一人に一つとされている
ひな祭りに飾る雛人形には「災厄の身代わりになる」という考え方があります。
これは幼児の生存率が高くなかった時代に、
- 子供の健やかな成長を願って行われていた風習
- 災厄を身代わりの人形に移し川に流す風習
などが元になって現在でもそれに倣い行われているのですね。
つまりお雛様に子供の代わりに厄を背負ってもらい、「子供が健やかに育ちますように」という願いを込めて飾るのがひな祭りの風習。
子供の身代わりということなので、一つの雛人形(1セット)に背負える災厄は一人分です。
そのため一般的には「雛人形は一人につき一つ必要」と考えられています。
これは神社などでいただく「お守り」と同様に考えてみるとわかりやすいです。
基本的にお守りは一人一つで、誰かと共有はしませんよね。
また雛人形が一人一つとされた背景には
- 昔は女の子にとって雛人形は「嫁入り道具」だった
- 雛人形を販売する側がそういう意味で広めた方がより多く購入してもらえるため
などの事情もあり、昔は雛人形を女の子の人数分用意していた家庭が多くありました。
なので風習が気になる場合は、一人一つの雛人形を用意すると良いと思いますが、気にならない場合は姉妹で一つでも問題ないのですね。
長女と次女で雛人形を共有しても大丈夫?
ここまでご紹介してきたように各家庭の考えに従って用意すれば良いので、一つの雛人形を姉妹で共有しても問題ないでしょう。
特に今は姉妹でもおうちに雛人形は一つだけという家庭は多いでしょうし、嫁入り道具として持っていくことも稀だと思うので違和感はないと思いますよ。
地域によっては雛人形を代々受け継いでいくということもあるそうなので、一人に一つが良いとされていても必ずしも共有が駄目ということはないのでしょう。
ただし姉妹で共有する場合には
『この雛人形は二人のもの(二人以上いればみんなのもの)だよ』
と教えて、「長女のためだけに買ったというわけではないこと」を伝えてあげてくださいね。
雛人形は一人に一つ必要だという事実をもし知ったときなどに、
「私の分はなかった…」
「私のことはどうでも良かったのかな…」
と思わせないことが次女の自尊心を傷つけないために重要だからです。
一人に一つ用意しないことは問題ないですが、家庭の方針はしっかり伝えておきましょう。
三人目、四人目や双子の姉妹の場合はどうする?
女の子が三人目、四人目と増えても基本的な考え方は二人目と同じで大丈夫です。
- みんなで一つの大きな雛人形を共有
- 小さめの雛人形を人数分用意する
など、各家庭の方針に従ってお祝いすればOK!
双子の場合も同じと考えて良いでしょう。
同時なので、一人に一つずつ用意してあげたいということなら小さめのものなどを色違いで用意してみたり、大きな雛人形を一つ用意して、二人のものとして名前旗を添えたりなどの対応がありますね。
ママの雛人形を娘に受け継ぐのはどうなの?
ママの持っている雛人形を娘へ譲って飾ったり、ママの雛人形も娘のものと一緒に飾ったりすることもあるそうです。
雛人形を受け継ぐことにも正解はないので、個人の考えに従い決めて問題ないでしょう。
雛人形は子供の身代わりとなり厄を受けてくれるという意味があることから、人に譲ったり引き継いだりすることは人形が引き受けた厄も一緒に引き継いでしまうので良くないという考えもあります。
反対に雛人形は結婚したら役目が終わるという考え方もあるので、結婚できた幸せを引き継ぐという説もあるのですね。
なので雛人形を代々継承する家庭もありますし、受け継ぐのは駄目という厳密な決まりなどはありません。
また雛人形を受け継ぐ場合は
- 新しい人形を一つ足して一緒に飾る
- 親王飾り(お内裏様とお雛様)以外の人形や小物などは受け継いでも問題ない
などの考えも。
身代わりとなる人形というのは親王飾りのみなので、「一人一つにするべきか」「受け継いでも良いのか」ということを気にするときは親王飾りのみを基準で考えれば良いのですね。
二人目に雛人形を購入しない場合に代わりに用意すると良いもの
ひな祭りのお祝いに用意するのは雛人形だけではなく、実は雛人形の代わりとして最適なものがあります。
あまりお金をかけれれないということであれば「名前旗」「名前の木札」や「雛人形の小物を買い足していく」などでも、個人的には十分だと思います。
またその他にも二人目の雛人形を買わない代わりに用意すると良いものがありますので、併せてご紹介していきますね。
名前旗・木札
雛人形が一つでも、名前旗や名前の木札を用意することで長女にも次女にも配慮したお祝いができますので、こちらを選ぶ人も多いでしょう。
名前旗は子供の名前や生年月日などをあしらった飾りです。
桃の節句以外にも、お食い初めや七五三などお祝いの際に飾ってもOKですよ。
名前の旗なら
- 大きさ的にもこれからさらに姉妹が増えた場合でも買い足していきやすい
- みんなの雛人形というのも伝わりやすい
という利点がありますね。
旗の素材はサテンやちりめん、和紙など、名前が入る部分は刺繡や印刷など様々な種類がありますので、雛人形の種類に合わせて選ぶことができます。
また旗に名前と共に描かれる絵柄にもそれぞれ願いが込められています。
女の子と男の子で絵柄は異なり、女の子の場合には
- 桜…桜咲くなどおめでたい、縁起が良い
- 蝶…幸運、可愛らしく幸せに育ってほしい
- うさぎ…飛躍、子孫繁栄、福を呼ぶ
- 鶴…長寿
- 鳳凰…めでたいことが起こる前兆に現れ、鶴よりさらに縁起が良い
- 手鞠…健康、円満な暮らし
- 扇子…末広がりで繁栄を意味する
などの意味がある、これらの絵柄が主に描かれています。
また旗以外にも木札を選ぶのもありですよ。
名前札も四角のシンプルなものから、デザインが可愛いもの、木製、アクリル製などいろいろな種類があるので、雛人形のデザインに合わせて選ぶと良いでしょう。
雛人形の小物を買い足していく
人形や飾りを用意する以外にも、今ある雛人形の小物などを足していくという方法もあります。
長女の時に購入した雛人形が親王飾りのみなら、三人官女や五人囃子などの人形を買い足しても良いでしょう。
五段、七段などすでに大きい雛人形があるなら、お膳、重箱、桜橘などの小物を足すとどんどん華やかになりますね。
雛道具の種類についてはこちらのサイトを参考にしてみてください。
≫倉片人形[雛人形の名前と種類を全解説]
また長女のときに親王、次女の時に三人官女、三女の時に五人囃子…のように、女の子が増える度に少しずつ買い足していくこともできます。
「雛道具 単品」などで検索すると、ネットで購入できる小物もあります。
ネットのショッピングサイトで探すことの良いところはちりめんや樹脂などいろいろな素材のものがあるので、今持っている雛人形が本格的なものでなくても合うものが見つかるところです。
人形屋さんなどで購入した場合は、できれば雛人形を買ったお店で探すとデザインが同じものが手に入るのでより良いですね。
つるし雛
つるし雛も雛人形の代わりに用意するものとして定番ですね。
つるし雛はもともと昔の人が高価な雛人形を用意できなかった際に、それでも子供をお祝いしたり、健やかな成長を願いたいという思いから雛人形の代わりに手作りしたのが始まりです。
市松人形と同じような雛人形の代わりという意味合いも強いので、どちらか好きな方を選べば良いでしょう。
つるし雛にも天井からつるすもの、スタンドで立てるもの、タペストリーなどいくつかのタイプや大きさがあります。
飾り自体もいろいろな種類があり色合いが華やかなので、雛人形の両脇などに飾ると豪華さが増しますよ!
手作りできるキットなどもあるので、手芸が好きな方なら作ってみるのも思い出になりますね。
つるし雛によって飾りもいろいろなものが付いていて、例えば
- 「花」なら、お花のように可愛らしく育ちますように
- 「猿」なら、「災いが去る」などの「去る」という言葉にかけて厄除け
- 「巾着」ならお金に困らない生活が送れますように
など様々な願いが込められています。
これ以外にも飾りの種類はたくさんあるので、気になる方は下記のサイトで確認してみてくださいね。
≫つるし雛大百科[つるしひな飾りの意味]
市松人形・藤娘
市松人形はもともと着せ替え人形として日本にあったものです。
市松人形はお雛様をお迎えするための人形で、本来は旦那さん側のご両親や親戚から初節句のお祝いとして贈られます。
しかし二人目が女の子で、すでに雛人形がある場合に次女へのお祝いとして贈られることもあり、雛人形の代わりとして飾ることもできるのですね。
雛人形だけでも良いのですが、市松人形も一緒に飾るとより華やかになるので二人目に雛人形を用意しないことが気になってしまう場合は用意してみると良いでしょう。
大きさも10㎝ほどの小さめのものから80㎝ほどあるものもあり、ガラスケースなどに入っている飾りつけや保管が簡単にできるものもあります。
ただ人によっては人形が苦手ということもあるようなので、その場合は動物モチーフなど、雛人形の形になっている代わりのものなどでも大丈夫ですよ。
羽子板
羽子板は本来は女の子が生まれて初正月に飾るものですが、近年では雛人形の代わりとして飾ることもあります。
もちろん雛人形と合わせて飾るのもOKです。
羽子板は
- 末広がりだということ
- 「災厄をはねのける(羽根)」という意味があること
などから縁起の良いものとされています。
こちらも市松人形同様、親戚や祖父母からのお祝いとして贈られることも。
初正月で贈る羽子板にもいろいろな大きさやデザインがあり、ケースに入っているものなどもありますよ。
こちらも次女が生まれた時に買い足すならば、雛人形と一緒に飾っても映えるようにデザインや色合いを合わせると良いでしょう。
雛人形以外で愛情の伝わるひな祭りのお祝いの仕方
ここまで形式にこだわらなくても、一番は子供が喜んでくれること、大切に育てられた記憶が残ることが大事だとお伝えしてきました。
ここでは、雛人形を飾る以外で思い出に残るお祝いの仕方も併せてご紹介していきますね。
ひな祭りの料理を用意する
ひな祭りの行事食といえば「ちらし寿司」「はまぐりのお吸い物」「ひなあられ」「菱餅」「桜餅」「白酒」などがありますよね。
それぞれ縁起が良かったり、健康や幸運を願ったりなど様々な意味が込められています。
もし料理が好きであればそういった定番の行事食に加え、
- お雛様のキャラごはん
- ひな祭りカラーのデザート
- ひな祭りのケーキ
などもあるとより楽しいお祝いとなるでしょう。
ごはんをお雛様にするメニューもたくさんあります。
盛大にお祝いする場合でなくてもキャラ弁にしてみたり、ご飯以外にも卵をお雛様に見立てたりなどいろいろなアレンジができます。
また雛人形のように難しいアレンジでなくても、菱餅のようなひな祭りカラーを取り入れたデザートなんかもあるとかわいいですね。
自分で作るのが難しい場合は、最近ではケーキ屋さんでお雛様の乗ったかわいいケーキが売っているのでそういったものでお祝いするのも嬉しいと思います^^
祖父母も呼んで一緒にお祝いの食事会などをするのも思い出に残りそうですね。
ひな祭りの様子を写真に残す
記憶に残ることはもちろんですが、やはり写真など目に見えて残る思い出を残すのも良いですよね。
特に赤ちゃんだったり、小さかったりすると覚えていないこともあると思いますので、写真を残しておくことをおすすめします。
写真スタジオで撮影する
写真スタジオでは、ひな祭りにぴったりの袴や着物、ドレスなどの衣装で撮影できたり、雛人形の前で一緒に撮影することもできます。
やはり初節句の時は赤ちゃんで盛大にお祝いしても本人は覚えていないと思うので、最初だけでも写真スタジオで…と考える人もいるでしょう。
自宅で撮影する
自宅で撮影し、毎年写真に残していくのも良いですよね。
親は子供の成長を感じられますし、本人は毎年祝ってもらったことを確認できます^^
自宅での撮影は雛人形があればもちろん雛人形と一緒にというのも良いですが、ウォールステッカーなどで工夫して撮影するのもおもしろいです。
例えばこんな感じの「ペーパーファン」や「花」「桃の木」などのモチーフのウォールステッカーを組み合わせて壁を飾ると華やかですし、ひな祭りの雰囲気にぴったりな写真になるのではないでしょうか。
こんな風に工夫してお祝いしてくれたんだというのが伝わると、子供も嬉しいと思うんですよね。
二人目にも雛人形を用意する場合姉妹で差がつくのは良くない?
雛人形は子供の身代わりとご紹介しましたが、身代わりとなってくれる人形は親王飾りのみ(お内裏様とお雛様)なのですね。
「身代わりとなって厄を受ける」のは何か、を考えてみます。
屏風や雪洞でないことは明らかです。三人官女や五人囃子は親王飾りにはありませんし、段飾りでも省略される場合がよくみられます。となれば、残るのはお内裏様とお雛様ということになります。
つまり、「お守りの本体」は男雛と女雛の一対のお人形だということがわかります。
だとすれば、同じような段飾りを人数分揃えるようなことをしなくても、2人目からは内裏雛1組ずつを単品で追加していくだけでも良いわけです。
なので基本的に雛人形を用意するときは「親王飾り」を基準に考えていくと良いでしょう。
これ以外の決まりは特にないので、「小さめのもの」でも「代わりのもの」でも問題ありません。
なのでもし飾るスペースの問題や金銭的な問題があっても、用意することに対してそこまで難しく考えなくても大丈夫ですよ^^
これを踏まえて、一人に一つの雛人形を用意する場合できれば雛人形の大きさや金額は合わせることが望ましいですね。
長女の雛人形が小さめのものなら同じようなもので良いでしょうし、親王飾りのみなら、次女も親王飾りのみで良いのでそこまで悩まなくて済みます。
しかし問題は長女の雛人形が何段もある立派なものだったりする場合ですね。
こういった場合には、金額などに多少差が出てしまうこともあるでしょう。
その場合は次女が長女の雛人形と比較して、悲観することのないように配慮する必要があります。
例えば
- 長女は座り雛、次女は立ち雛にする
- 長女は段飾りの雛人形、次女はケース入りの雛人形
- 長女が陶器の雛人形、次女はちりめんの雛人形
など全く違うテイストのものなどにすると、比較しずらくなりますね。
また人形の数や段数は多少異なるとしても、全体の大きさとしては同じくらいのものにすると並べた時の違和感も減ります。
それぞれに似合うデザインの雛人形を選んだことを伝えてあげると、自分だけの特別な雛人形だと思え、親の愛情が伝わるのではないでしょうか。
人によっては雛人形のグレードに差があると、やはり後々まで気にしてしまうようなのですね。
ただでさえ二番目の子供は最初の子供に比べると、一般的には手を抜きがちになりますよね。
なのでなるべく「二番目の子に上の子との差を感じさせない」「こういった場面で兄弟げんかの原因を作らない」というのは最低限してあげるべきでしょう。
スペースの問題や金銭的な問題でどうしても差が出てしまうなら、いっそ二人で一つの雛人形を共有の方が良い場合もあるかもしれませんね。
二人目にも雛人形を用意したいけど経済的な理由で買うのが難しい場合
雛人形というと何段もある立派なものを想像しがちですし、大切な娘のために良いものを用意してあげたいという思いもあると思います。
しかし経済的な理由で雛人形を用意するのは厳しいという場合は、形式にとらわれなくてもお祝いしようという気持ちが大事ですね。
雛人形を用意する以外のことで思い出を作る
あまりお金をかけられない場合は
- ママの雛人形があればそれを飾る
- 長女の時に雛人形を用意していれば、名前旗や木札などで対応する
- 子供と一緒にひな祭りの飾りや料理などを手作りする
などの対応はいかがでしょうか。
友人に聞いた話ですが、家に雛人形はなかったけどお母さんや姉妹と一緒に雛人形を手作りしたというのを聞いたことがあります。
雛人形はなくても楽しかった記憶があるそうで、結局は子供にそう思ってもらうことが一番大事だと思いますよ。
セールを利用する
しっかりとした雛人形を何とか用意してあげたいということであれば、雛人形はセールが行われることもあるのでそこを狙うのもありですね。
雛人形はひな祭りのある3月までに売り切らないと次の年には新作が出て型落ちとなってしまうので、2月に入ったら売り尽くしセールが始まったり、早期割などがあるお店もあります。
セールは立春の2月4日頃から始まることが多いです。
ただ雛人形のセールというのは通常価格よりも気持ち程度値引きしてくれる程度で、大幅に値引きされているものは「返品されたもの」や「新古品」などの場合もありますので注意が必要です。
何かあっても対応してもらえないこともあるので、なるべく有名なメーカーを選ぶと安心でしょう。
100円ショップや300円ショップで購入する
雛人形の値段はピンキリですし、必ず形式に沿ったお人形でなくても大丈夫です^^
例えば雛人形が描かれたタペストリーやウォールステッカーを使うと雰囲気が出るし、その壁と一緒に写真も残せますよね。
子供に雛人形を破壊されると困るので、セリアでウォールステッカーを買ってきて、壁に貼りました✨#セリア pic.twitter.com/CfAxNTHosV
— こむぎ (@komugi0626) February 4, 2022
また小さめのものなら100円ショップや3COINSでも手に入れることができます。
↓セリアの小さめの雛飾り
#セリア#雛人形
セリアで見つけて即買いしました。 pic.twitter.com/Pc6xB7BBXX— AKEMI (@zoCW17vn5J6P6nX) January 19, 2023
セリアやダイソー、キャンドゥでは人間のお雛様はもちろん、動物モチーフのものなんかもあったり、畳やぼんぼりなどの小物が売っていることもあります。
↓スリーコインズの木製の雛飾り
あのぅ、、こんな弱小垢で呟いても見つからないかもしれないんですけど、スリコのお雛様被ってしまって誰か定価でお譲り可能な方いませんか、、?🥺
雛人形+ぼんぼりのセットです!🎎 pic.twitter.com/oQTo7OO3TB— おとくままん (@otokumaman) February 15, 2022
スリコの雛飾りはシンプルで、店舗によっては売り切れも出るほど人気がありましたよ。
このくらいの大きさでも十分ですし、ひな祭りの雰囲気もしっかり出ますよね。
ひな祭りの時期が近付いたらお店をチェックしておくといいですよ。
二人目にも雛人形を用意したいけど飾る場所や収納の問題で買うのが難しい場合
飾る場所はもちろん、収納のことを考えて初めからコンパクトなものを考えている人も多いです。
引っ越しなどする場合も、コンパクトなものなら運びやすいですしね^^
実家などから「しっかりした雛人形を飾った方がいい」「一人一つ雛人形を用意すべき」と言われた場合は、『一つは自宅、一つは実家に飾る』というように工夫している人もいます。
またタペストリーや壁にちょっとかけておけるような雛飾りならそこまでスペースは必要ありませんね。
しっかりめの三段の雛人形にしても、こういったコンパクトなものもたくさんあります。
もちろんコンパクトかつケース入りで、飾るのもしまうのも簡単にできる雛人形もありますよ。
また極端な話、手の平に乗るくらいのかわいい飾りもありますので、小さなものでも何もないよりは嬉しいですよね。
ちょっと棚やカウンターなどに置いておけるサイズのものもたくさんあります。
両親や親戚が風習や形式にうるさくない場合は、コンパクトなものを選ぶと例え女の子の人数分用意する場合でも飾る場所や収納場所に困らないでしょう。
女の子の初節句について
節句とは季節の変わり目に邪気を払う意味で行われる行事のことです。
その中でも「初節句」は子供が生まれて初めて迎える節句のことで、女の子の場合は桃の節句である3月3日に雛人形を飾ったり、親や祖父母がお祝いをしたりする風習がありますね。
桃には邪気を払う力があることから桃の節句に行われます。
お祝いの仕方に正解はなく、細かい風習や決まりは地域によっても異なります。
雛人形は誰が買うもの?
雛人形は、通常は「母方の祖父母」が購入し、孫へ贈るのが一般的です。
ですが、今は雛人形に限らず昔からの形式にとらわれない家庭が増えているので、「父方の祖父母」が購入するということもありますし、「お父さんお母さん」が購入するというのもあります。
他にも
- 祖父母がお金だけ出してくれて、選ぶのは両親
- 両家の実家が一緒にお金を出しあう
というパターンなどもあり、本当に購入の仕方は様々ですよ。
地域や育った環境によっては「こうしなさい」と祖父母や親戚に言われてしまうこともあるようですが、今は基本的にはみんなが納得する方法で仲良くお祝いできるよう相談して決めるということで良いでしょう。
初節句に雛人形の用意が間に合わない場合は?
雛人形は初節句である赤ちゃんが生まれて最初の3月3日までに用意するというのが一般的なならわしではありますが、必ずその年に用意しなくても問題ないですよ。
気に入ったものが売り切れてしまったり、子供が早生まれだとすぐに初節句になってしまうので次の年に初節句をするという場合もあります。
雛人形に関しては初節句に合わせて購入するという人も多いとは思いますが、子供がわかる年になって雛人形を欲しがってから購入するという人もいますね。
いずれにしてもひな祭りは絶対にしなければならない決まりではありませんので、柔軟に考えて大丈夫です^^
雛人形の処分について
雛人形を処分する際は、
- お焚き上げで供養してもらう
- 骨董品などの専門店に買い取ってもらう
- ネットオークションやフリマサイトで出品する
- 施設などに寄付する
などの方法がありますが、やはり人形は譲ったりするよりも供養していただくというのが一番安心だと思います。
ここでは供養してもらう場合についてご紹介していきますね。
雛人形のお焚き上げ供養の依頼の仕方
お寺や神社で供養してもらう
お寺や神社で人形を供養してもらう場合は、
- 自分でお寺や神社へ持ち込む
- 郵送する
のどちらかの方法で依頼することができます。
まずは家の近くの神社などで「人形供養」や「お焚き上げ供養」などを依頼できるか聞いてみる、またはネットで「人形供養」で調べてみてくださいね。
郵送したい場合は、郵送での供養は受け付けているか聞いてみましょう。
持ち込みできる場合もいきなり持ち込まず、事前に依頼の連絡をしてからが望ましいですね。
供養料は決まっている場合もあれば、決められていない場合もあります。
決められていない場合は、一般的にはお気持ちとして「3,000~10,000円」ほど用意するのが良いでしょう。
日本人形協会に依頼して供養してもらう
「一般社団法人日本人形協会」では、雛人形などの人形の供養を代行してくれるサービスがあります。
こちらのホームページか電話で依頼すると「お人形差出キット」が届きますので、そちらを使用して郵送で依頼することが可能です。
郵送した雛人形は10月頃に行われる東京大神宮の「人形感謝祭」で供養されます。
その後人形協会の方から「供養済のお知らせ」が届きますので、無事に供養されたこともわかり安心できますね。
日本人形協会へ供養の依頼をする場合は、「一箱5,000円」がかかります。
ママの雛人形はみんなどうしてる?
自宅には娘の雛人形を置くから、ママの雛人形は実家に置きっぱなしということも多いでしょう。
ママの雛人形は
- 実家を出た後も両親が毎年飾ってくれる
- 娘のものと並べて飾る
という場合もあるそうです。
処分する場合は
- 成人したとき
- 結婚したとき
- 厄年を終えてから
- 飾ることがなくなってしまった
などのタイミングで供養してもらうことが多いようですね。
雛人形は二人目も女の子だった場合どうする?まとめ
ひな祭りに飾る雛人形には「災厄の身代わりになる」という考え方があることから、「一人に一つ用意する」というのが一般的な考えとなっています。
しかし近年では「スペースの問題」や「風習は風習と割り切る考え方」などがあり、姉妹で一つの雛人形にするという家庭も多くありますので、必ず用意しなくても大丈夫といえますね。
雛人形を用意することより大事なのはお祝いの気持ちですし、風習は必ずやらなくてはならないものではありません。
なので、各家庭の考えに従って相談して決めてみてくださいね。
各家庭の考えに従えば大丈夫ですが、トラブルを避けるためにも注意点として
- 両親や義両親の考えや気持ちを確認する
- 子供の気持ちに配慮する
というのは意識しておくと良いかもしれません。
また自分たち親が毎年無理のない範囲でできる方法を選ぶことも大切です。
どんな方法でも、子供に「大切に育てていること」が伝わるような方法を選んでみてくださいね。
コメント